映画『チャーリーとチョコレート工場』の原作洋書 難易度と読破のコツ

洋書

以前『ハリーポッターと賢者の石』の洋書を読んで、『読んで感じた『ハリーポッター』の洋書を初心者におすすめしない理由』という記事を書きました。

その後、映画つながりで『チャーリーとチョコレート工場』の原作小説『Charlie and the Chocolate Factory』を読んでみたところ、少し長いものの、「ハリー・ポッター」よりは初心者に優しいと思ったので、読んで感じた難易度と読破のコツをお伝えしたいと思います。

読むとチョコレートが食べたくなる、夢のある作品です♪

さいしょに

誤解のないように、念のために最初に言っておきたいのですが、「ハリー・ポッター」シリーズは素晴らしい作品だと思います(^^)

ただ、初心者が読む洋書としてはどうしても難易度が高いので、難易度の面で「洋書初心者におすすめしない」という言い方になってしまっています。今回の記事でも比較として出てきますが、あくまでも作品の魅力ということではなく、難易度の比較ということでご理解ください。

『ハリー・ポッター』も『チャーリーとチョコレート工場』も大好きなので、誤解してほしくなくて書きました(^_^;)

では、本題にいきましょう!

『Charlie and the Chocolate Factory』 の難易度

読んでみて感じた 『Charlie and the Chocolate Factory』 の難易度は、簡単に言うとこんな感じです。

  • まったくの初心者の入門書としては難しいかも(ちょっと長い)
  • 量のある英文に慣れている人向け
  • 特に慣れていない人が挑戦する場合、少しずつ読むと◎

単語は比較的易しいですが、やはり本1冊なので、まとまった量になります。「英字新聞を読む習慣がある」という人など、ある程度のボリュームのある英文に慣れている人でないと、難しく感じるかもしれません。章が細かく分かれているので、挑戦するなら焦らず自分のペースで読むようにすると読破しやすくなると思います。

以下、長さと単語の難しさに注目して解説していきます。

長さ

本はしっかりと厚みがありますが、絵もけっこう入っているので、見た目よりはボリューム少なめです。

英語多読研究会のSSS書評によると、この本の総語数は29,743語となっています。前回読んだ『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』は77,000語なので、それに比べると半分以下です(それでも充分長いですが(^^;))。

読了にかかった時間は、合計4時間30分でした(1日ではなく、何日もかけて読みました)。 『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』 のときは14時間30分だったので、所要時間で比べると、3分の1以下で読めたことになります。

ただしこの所要時間には注意点があって、実は今回読みづらく感じた箇所を一部読み飛ばしています(詳しくは「読破のコツ」で書きます)。すべてをきちんと読めば、5時間くらいかかったと思います。

もちろん一気に読むのは大変ですが、全部で30章と細かく分かれているので、少しずつ読んでいくことができます。章の長さは、一番長かった章で15分程度、短い章は5分以内で読めました。

とはいえ、英文を読むのは、日本語に比べてかなり集中力が必要です。それが合計30章、約3万語なので、慣れないうちは少しずつでも大変に感じるかもしれません。

単語

難解な単語は少ないと思います。

言葉遊びで見慣れない単語が出てくることもありますが、前後の文脈から判断が付いたり、明らかに読み飛ばしても物語の理解に支障がなさそうだったりと、辞書を引かなくても問題なく読み進められるケースがほとんどでした。特に映画を観た人は、物語を知っているので単語を推測したり読み飛ばしたりしやすいと思います。

結局、どうしても気になった単語を数回調べただけで、ほとんど辞書を見ずに読めました。「ハリー・ポッター」のときは分からない単語が多すぎて話についていけない場面があり、「知らなくても話は理解できるけど気になる」という単語も含めてかなり辞書を引いたので、この点だけ見ても読書が楽に感じました。

読破のコツ

「よし、読んでみよう!」という方のために、読破のコツをご紹介します。

この本を読破するコツは次の3つです。

  1. 歌は飛ばしてOK
  2. 集中力が切れてきたら休憩
  3. 細かいことは気にせず進む

1. 歌は飛ばしてOK

この本では、チョコレート工場の従業員のウンパルンパ(Oompa-Loompa)たちが何回か歌を歌います。『Charlie and the Chocolate Factory』は全体的に読みやすい作品ですが、この歌は比較的読みにくい箇所です。

ちゃんと読むと韻を踏んでいて楽しい面もあるのですが、韻を踏むためか、見慣れない単語も多くなっています。

この歌の部分は、ちょっと読んでみて難しいと思ったら、遠慮なく飛ばしましょう。ウンパルンパの歌はその章で活躍(?)した子供についての歌なので、読まなくてもストーリーの理解には全く問題ありません。歌の内容や韻を楽しむ余裕がある人は読んだ方がより楽しめると思いますが、読みにくいのを我慢して無理やり読む必要はないです。

私は読みにくいと感じた歌や、物語の先が気になってじれったく感じた歌は、容赦なく飛ばしました(笑) それでも物語はバッチリ理解できました。

「読みにくいけど読まないのは嫌」という人は、いったん飛ばして読んで、スキマ時間や読了後に改めて読んでみるのをお勧めします。それも抵抗がある人は、嫌にさえならなければOKなので、気長に読んでいきましょう。大切なのは、歌のせいで「読むのやめた!」とならないことです(^^)

2. 集中力が切れてきたら休憩

読んでいて集中しづらい、内容が頭に入りづらいと感じたら、そろそろ休憩の合図です。しばらく時間を置いてから読むか、その日はおしまいにして、続きはまた明日にしましょう。

経験上、集中できないのに無理して読むと、普段よりも時間がかかる上に、内容が頭に入らないので結局あとで読み直すことになります(笑)

『Charlie and the Chocolate Factory』は章が細かく分かれているので、疲れてきたら今読んでいる章や次の章のページ数を見て、「今日はこの章まで」「次の章は短いから、そこまで読んだら終わろう」などと決めながら読むと、切りのいいところで中断しやすいです。

3.細かいことは気にせず進む

今回だけでなく洋書を読むとき全般に言えることですが、知らない単語や分からない箇所があっても、物語が理解できるなら、あまり気にせずに読み進めましょう。分からないことがあるたびに辞書などで調べていると、面倒くさいし、本の内容に集中できなくなるかもしれないからです。私はどうしても気になるときやストーリーを理解するのに必要なときだけ調べることにしています。

知らない単語は、単語自体を知らなくても、文脈から推測できる場合があります。これは学校のテストでやったことがある人も多いのではないでしょうか。また、単語の意味が分からなくても問題なく物語を理解できる場合もあります。

たとえば今回の作品でいうと、主人公のチャーリーがもらう誕生日プレゼントには WONKA’S WHIPPLE-SCRUMPTIOUS FUDGEMALLOW DELIGHT と書かれています。単語が分からなくても、物語を読んでいればこれがチョコレートの商品名なのは明らか。それだけ分かれば充分話についていけますよね。

こういうときは、どうしても気になるとき以外は調べずに進んでみてください。一つ一つ調べるよりも、読書がぐっと楽になりますよ。洋書を読むときにどれくらい辞書を引くべきかは諸説あるようですが、とりあえず読破を目指すなら話が分からなくなってきたときに初めて辞書を引くくらいでいいと思います。

さいごに

『Charlie and the Chocolate Factory』 を読んで感じた難易度と読破のコツをお伝えしました。

初心者の入門書というには難しい(長い)ですが、少しずつ読んでいけば読破も夢ではないと思います。『チャーリーとチョコレート工場』が好きな方や、ロアルド・ダール作品のファン、ある程度長くても大丈夫そうという人は、ぜひ挑戦してみてください(^^)/

「もっと簡単な本から読みたい」という人は、YL(読みやすさレベル)0から徐々に難しい本を読んでいくのがおすすめです。YLについてはこちらの記事に詳しく書いているので、よろしければ読んでみてください。
関連記事:洋書の難易度がわかる「YL(読みやすさレベル)」と各レベルの洋書

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