クラウドソーシングサイトとは、企業や個人がインターネットを通じて不特定多数の人に仕事を依頼できるサイトです。逆に言えば、個人はこのサイトに登録することで、企業や個人から様々な仕事を受けられます。
このブログでは基本的に、クラウドソーシングサイトで翻訳の仕事を受注することをおすすめしていません。
ですがクラウドソーシングにもメリットはあり、目的によっては活用できます。
そこでこの記事では、翻訳の仕事を探せるクラウドソーシングサイトをご紹介します。
クラウドソーシングへの本音
サイトの紹介の前に、クラウドソーシングに対する私の本音をお伝えしておきたいと思います。
これからクラウドソーシングサイトで翻訳をしようという方は一読いただけると嬉しいです。
クラウドソーシングの欠点
私は、翻訳者がクラウドソーシングサイトを主な活躍の場にするのは損だと思っています。
その一番の理由は、
報酬が低いから
です。
クラウドソーシングサイトで募集されている案件は、一般的に翻訳会社から受ける仕事よりも単価が低い傾向にあります。ひどいものになると、まともに作業すると最低賃金を割るような案件も。そこからサイトに手数料を支払います。
割に合わない案件が多い印象です
さらに、
受注できる案件が少ない
のも欠点です。
サイト全体の案件数は多くても、翻訳や語学関連のものに限定するとかなり数が減ります。さらにその限られた案件に、ベテラン翻訳者などの有利な条件を持つ作業者が応募してきます。そのため、特に初心者は報酬が高い案件や募集人数が少ない案件を受注するのが難しいです。大量募集の案件や自分の得意な分野を待つことになるでしょう。
このような事情から、よほど専門性などで差別化できる場合を除き、クラウドソーシングでの翻訳で「しっかり稼ぐ」のは難しいと思います。
本気で翻訳者として仕事をしたいなら、ゆくゆくは翻訳会社からの受注を目指した方がいいです。
それでも活用はできる
一方でクラウドソーシングサイトは、
- 翻訳の仕事を体験してみたい
- 実績を作りたい
- 少しでもお金を稼ぎたい
というときには活用できます。
多くのサイトは試験なしで即登録でき、登録は無料(仕事を受注すれば手数料を取られます)。これなら「翻訳やってみようかな」くらいの気持ちでも挑戦しやすいです。
翻訳の実務経験がない(少ない)人は、運よく翻訳の仕事を受注できれば実績になるし、
翻訳会社からの仕事が入らないときは、少しでもお金を稼げる手段があるのはありがたいです。
上のいずれかに当てはまる人は、登録しておいて損はないと思います。
私のクラウドソーシングサイト活用法
参考までに私自身のクラウドソーシングサイトとの付き合い方を。
私は普段翻訳会社から仕事をもらっていますが、実はクラウドソーシングサイトにも1社登録しています。
普段は翻訳会社から。仕事がない日はクラウドソーシングサイトをチェック。
タイミングよく「この条件ならやってもいいかな」と思える案件に出会ったら、そのときだけ応募しています。条件が合えば、翻訳以外の事務作業系の仕事に応募することもあります。
「少しでもお金を稼ぎたいけど、割に合わない仕事はしたくない」という感じです
登録が1社なせいもあってか、タイミングが合うことはあまり多くありません。年間で数える程度です。でも合計で数万円になる年もあるので、このまま登録は続けようと思っています。
ちなみに登録先を増やそうかと思ったこともありますが、複数のサイトで案件をチェックするのが面倒でやっていません(笑)
登録先が多い方が見られる案件も多くなるので、複数サイトのチェックが面倒に感じない人は複数登録するのも手だと思います。
クラウドソーシングサイト
お待たせしました! ここからクラウドソーシングサイトを紹介していきたいと思います。
今回ご紹介するのはこちらの5サイトです。
- ランサーズ
- クラウドワークス
- ココナラ
- Gengo
- Conyac
登録しなくても案件の簡単な情報が見られるサイトが多いので、雰囲気や仕事の内容などを見て、登録するかを決めましょう。
それぞれ特色があるので、簡単に説明します。
ランサーズ
業界大手です。有名なので、一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
350種類以上の仕事カテゴリーがあり、その中の1つに「翻訳・通訳サービス」があります。
公式サイトによると、満足度はNo.1。利用者ひとりあたりの受注額は、他のクラウドソーシングサイトに比べて2.5倍だそうです。
手数料は受注した仕事の契約金額の16.5%なので、これを加味した金額で受注しましょう。
クラウドワークス
こちらも業界大手。ランサーズと並び、有名なサイトです。
250種類を超える仕事カテゴリーがあり、その中に「翻訳・通訳サービス」というカテゴリーがあります。
手数料は受注した仕事の契約金額によって変わり、10万円以下の場合は20%です。
ココナラ
ココナラは有名ですよね。「得意を売り買いココナラ♪」というCMが浮かんだ人も多いと思います。
他のクラウドソーシングサイトは、掲載されている仕事に応募するのがメインの使い方ですが、ココナラは逆に依頼を受ける人が「翻訳(または他の仕事)をします」とページを作って依頼を待つのがメインの使い方となっているようです。
「ライティング・翻訳」のカテゴリーがあり、翻訳だけでなく英文添削などのサービスも出品されています。「案件に応募するのは難しそう」という方は、自分でできることをアピールできるココナラが合っているかもしれません。
手数料は22%とお高めですが、他のサイトに比べて特色が強いので、合う人にはそれに見合う価値がありそうです。
Gengo
Gengoは翻訳特化のクラウドソーシングサイトです。
他のサイトと違い、無料アカウントを作った後にテストを受ける必要があります。
このテストは受けられないこともあるので注意が必要です。というのも、私は以前アカウントを作ったのですが、英語⇒日本語ペアの翻訳者は足りているとのことで、テストが受けられませんでした。待つこと数カ月、ついに心が折れてアカウントを削除しました(笑) タイミングが悪かっただけかもしれませんが・・・。
報酬の受け取りにはPayPalかPayoneerのアカウントが必要なのもネック。
翻訳特化というのは魅力的ですが、手軽さという観点からいうと他のサイトに劣ると言えそうです。
Conyac
知名度は他のサイトに比べると低めです。
以前は翻訳や語学に特化した案件を取り扱っていた記憶があるのですが、いつの間にか幅広い案件を扱うようになりました。とはいえこの経緯からか、翻訳や語学系の案件が多めな感じはします。ただし、全体の案件数自体が他のサイトに比べて少ないです。
私が登録しているのはこのサイトなのですが、理由は単に「使っているうちに慣れたから」です。
昔「語学特化なら・・・」と登録して、今もそのまま使っています
仕事探しの場としては特におすすめというわけではありませんが、フリーランサー(仕事を受けたい人)として登録すると受けられる「レベルテスト」は翻訳のレベルを測れる貴重な手段なのでおすすめです。
まとめ
翻訳の仕事を受けられるクラウドソーシングサイトを5つご紹介しました。
気になるサイトがあった方は覗いてみてください。
ただし何度も言うようですが、翻訳者として本格的に仕事をしたいなら、将来的には翻訳会社からの受注を目指すことをおすすめします。
「翻訳会社から仕事を受注するにはどうしたらいいの?」という方は、ぜひこちらの記事も読んでみてください。
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翻訳の仕事をしたいあなたのお役に立てたなら幸いです。
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