おすすめの洋書を調べていると、「YL(読みやすさレベル)」という言葉が出てくることがあります。「YL」はその名の通り、洋書の読みやすさを表す数値で、知っていると洋書を選ぶときにかなり参考になります。
そこで今回は、YL(読みやすさレベル)についてまとめるとともに、各レベルの本を紹介したいと思います。
YL(読みやすさレベル)って?
YL(読みやすさレベル)とは、その洋書の英語学習者にとっての読みやすさを表す数値で、SSS英語多読研究会によって設定されています。
数値は0.0から9.9までで、数字が小さいほど読みやすい本となります。
「レベル0」は、YL0.0~0.9、「レベル1」はYL1.0~1.9の本を指します。
各レベルの語彙や語数は下記のようになっています。
- レベル0:語彙250語レベルまで または1500語以内の読み物
- レベル1:語彙500語レベルまで または3000語以内の読み物
- レベル2:語彙800語レベルまで または5000語以内の読み物
- レベル3:語彙1300語レベルまで または1万語以内の読み物
- レベル4:語彙2000語レベルまで
- レベル5:語彙2800語レベルまで
- レベル6以上:語彙3000語以上
各レベルの洋書
難易度のイメージが掴みやすいように、各レベルの洋書を紹介します(^^)/
なお、YLおよび総語数はSSS英語多読研究会の「SSS書評」から引用しました。
レベル0 『The Very Hungry Caterpillar』
YL:0.4
総語数:224語
日本でも有名な『はらぺこあおむし』の洋書『The Very Hungry Caterpillar』 はレベル0に該当します。
総語数は約200語と短く、参考までに私が実際に読んでみたところ、2分半で全部読めました。絵もある程度楽しんでこの所要時間なので、とても気軽に読めます(^^)
レベル1 『Curious George』
YL:1.3
総語数:927語
『ひとまねこざるときいろいぼうし』の洋書『Curious George』はYL1.3。
邦訳(日本語版)のタイトルを見て「『おさるのジョージ』じゃないの?」と思って調べてみたところ、最初に作られたのが「ひとまねこざる」シリーズで、作者の死後に「ひとまねこざる」のキャラクターをもとに新しく作られたのが「おさるのジョージ」シリーズとのことでした(^^)
レベル0の『The Very Hungry Caterpillar』と比べると総語数が多く、英語で本を読んでいるという実感をより強く感じられます。
レベル2 『Where the Wild Things Are』
YL:2.5
総語数:362語
『かいじゅうたちのいるところ』の洋書『Where The Wild Things Are』はYL2.5です。
総語数は約362語と、レベル1で出てきた『Curious George』よりも短いですが、mischief やgnashなど、難しめの単語が出てきます。1文も長くなっているので、英文を読むのに慣れていないと読みにくく感じるかもしれません。
絵本は文字だけの本に比べると読みやすいことが多いですが、このレベルになるとなかなか侮れません。
レベル3 『The Giraffe and the Pelly and Me』
YL:3.5
総語数:6,823語
イギリスの作家ロアルド・ダールの児童書です。
『こちらゆかいな窓ふき会社』というタイトルで邦訳版も出ています。
レベル4 『Charlie and the Chocolate Factory』
YL:4.5
総語数:29,743語
映画にもなった『 Charlie and the Chocolate Factory』はレベル4。こちらもロアルド・ダールの作品です。
総語数は29,743語と、これまで紹介した本と比べるとかなりのボリューム感になっていますが、章が細かく分かれているので、少しずつ読んでいけます。私は読みにくく感じた歌の部分をいくつか読み飛ばして、4.5時間で読み終わりました(^^)
映画「チャーリーとチョコレート工場」の原作になった作品なので、映画を観た人は特に親しみやすいかもしれません。読むとチョコレートが食べたくなりますよ♪
ちなみに、邦訳版のタイトルは『チョコレート工場の秘密』となっています。
レベル5 『Cirque Du Freak (The Saga of Darren Shan, Book 1)』
YL:5.3
総語数:48,726語
日本でも人気の児童書『ダレン・シャン』の第1巻『奇怪なサーカス』の洋書(原書)です。
総語数は48,726語とかなりの語数ですが、物語に引き込まれてあっという間に読み終わったという声もあります。
全12巻なので、第1巻が気に入ればかなり長く楽しめそうです。
レベル6 『Matilda』
YL:6.5
総語数:39,785語
こちらもロアルド・ダールの作品です。
私は子供の頃、邦訳版の『マチルダはちいさな大天才』が大のお気に入りでした。
洋書はまだ読めていませんが、読んだ人によると、前半部分は難しいものの、読んでいくうちに文が易しくなるそうです。読み始めに難しいと感じても、あきらめないで読み進めましょう! 内容の面白さは保証します(^^)
レベル8 『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』
YL:8.7
総語数:77,000語
レベル7は良い感じの本が見つからなかったので、レベル8を紹介します(-_-;)
レベル8に該当するのが、世界中で大人気「ハリー・ポッター」シリーズの第1巻『Harry Potter and the Philosopher’s Stone』です。YLは8.7、総語数は77,000語(!)となっています。
初心者におすすめの洋書として挙げる人もいるようですが、このYLと総語数から分かる通り、かなりの高難易度です。試しに読んでみたら、読み終えるのに14時間半かかりました(笑) 長いし、難しい単語も出てくるので、私は初心者向けではないと思います。
※詳しくは当ブログ記事「読んで感じた『ハリーポッター』の洋書を初心者におすすめしない理由」に書いてあるので、よろしければ読んでみてください。
ただ、世界中でヒットするだけあって物語は面白いので、洋書に慣れている人やハリー・ポッターシリーズの大ファンにはおすすめです(^^)
さいごに
YL(読みやすさレベル)と、各レベルに該当する洋書を紹介しました。
YLを知っていると、本のおよその難易度を知ることができるので、洋書選びにとても便利です。
今回紹介した本を読んでみたり、過去に読んだ本のYLを調べたりして、今の自分にどのくらいのYLの本が合っているのかを確かめてみてください。
自分にとって心地良いレベルが分かると、洋書が選びやすくなりますよ♪
どのレベルから読むか迷ったら、挫折防止のためにもレベル0からがおすすめです。
関連記事:すらすら読める! YL(読みやすさレベル)0の洋書絵本5選
少しでもあなたの洋書ライフのお役に立てたなら幸いです(^^)/
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